先日、AFEEでパブコメを提出致しました「岐阜県男女共同参画計画(第5次)(案)」について、3月29日に答申がでました。今回はAFEEの指摘した箇所を中心に変更点をお知らせ致します。なお、以下の比較はAFEEで行ったものです。万全を期していますが誤りがあった場合はご容赦ください。
第4章 重点事項と施策の方向 2 誰もが安全・安心に暮らせる社会づくり
AFEEのパブコメ
内閣府による「第5次男女共同参画基本計画~すべての女性が輝く令和の社会へ~」の用語解説によれば、「JKビジネスは18歳に満たないものを雇い(中略)児童による性的なサービスを客に提供させているもの」とある。本計画案の表現では、18歳以上の女性が自らの意思で高校の制服等に模した衣装などを着た性風俗営業を行うことまでも被害として捉えられかねない。前段の「若年女性」を「18歳未満の女性」等と文言を変更するべきである。
参考:https://www.gender.go.jp/about_danjo/basic_plans/5th/pdf/yougo.pdf
岐阜県の考え方
ご意見や内閣府「第5次男女共同参画基本計画」における表現を踏まえ、以下のとおり計画案を修正します。
■ いわゆるアダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」によって、若年層が性犯罪の被害者になる事例が発生しています。「AV出演被害防止・救済法」が成立するなど法整備が進められていますが、この問題による被害の防止に向けた取組を進める必要があります。
(参考:内閣府「第5次男女共同参画基本計画」)
いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等の若年層を対象とした性暴力被害に関し、実態把握や取締等の強化、教育・啓発の強化、相談体制の充実、保護・自立支援の取組強化等の施策を総合的に推進する。
AFEEのパブコメ
エンターテイメント表現には、織田信長による虐殺を描いたマンガなど、実際にそれを行動に移した場合に人権侵害となりえる表現がある。また、美濃加茂市を舞台にした「のうりん!」の女性キャラクターの描き方なども含めて、性・暴力表現が人権侵害に該当するという独自の解釈から、個人が発信するメディアも含めて、岐阜県が自主規制の協力を求めることもあると捉えかねられない。行政による表現への自主規制の協力要請は、表現の自由の大いなる萎縮に繋がりかねないため、謙抑的な運用を行う旨、本文章に追加するべきである。
岐阜県の考え方
ご意見を踏まえ、以下のとおり計画案を修正します。
■ 性別や年齢を問わず、個人を性的ないし暴力行為の対象としてとらえた性・暴力表現は、人権侵害になるものもあり、男女共同参画社会の形成を大きく阻害するものです。こうした観点から啓発を行うとともに、表現の自由を十分尊重しながら、提供側のメディアにおける自主規制等の対策が取られるよう理解と協力を求める必要があります。