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株式会社ノジマ、特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構への要望書を送付致しました(ノジマCERO「Z」指定ゲーム取扱中止関係)

以前、本URLで表示されていた「立憲民主党への要望書を送付致しました(国連女子差別撤廃委員会関係)」のページについては、URLを変更いたしましたので、こちらからご覧下さい

家電量販店を展開する株式会社ノジマが2023年4月1日のプレスリリースにてCEROレーティング制度「Z」指定ゲームソフトについて店舗とオンラインストアでの販売を中止すると発表がありました。 ユーザーがゲームを選ぶ目安となり、安心して購入するためのCEROレーティングが商品排除の基準に用いられることはユーザーの立場として望ましくないと考えられることから、本件について株式会社ノジマと特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構に要望書を送付いたしました。 PDF版は下記となります。 株式会社ノジマ宛 特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構宛


株式会社ノジマ宛要望書

株式会社ノジマ 代表執行役 社長 野島廣司 殿

エンターテイメント表現の自由の会 代表 坂井崇俊

要望書

【要旨】

2023年4月1日の貴社のプレスリリース 1)にて、CEROレーティング制度「Z」指定ゲームソフトについて店舗とオンラインストアでの販売を中止する旨が発表されました。弊会は青少年健全育成等の観点から、コンテンツに対してレーティング(対象年齢表示)とそれに基づくゾーニング(販売制限・区分陳列等)が求められている実態を把握しています。しかしながら、CEROのように青少年健全育成等の観点から設定され、一般市民や消費者に安心を与えるレーティング制度を理由に、商品が購入できなくなることは消費者の立場として望ましくないと考えます。このため貴社に対して以下の二点を要望いたします。

  1. CERO「Z」指定のゲームソフトを一律に販売対象から外さず、消費者の購入機会を確保すること
  2. その他レーティング指定のみを理由に商品販売の可否を判断しないこと

【詳細】

弊会は2013年からマンガ・アニメ・ゲームなどのエンターテイメント表現の自由を守り、消費者の権利・利益を守る活動を行っている消費者団体 2) です。 地方議員に表現の自由を守るよう要望する「#表現の自由を守るための約束」の活動、年二回行っているコミックマーケット前での超党派街頭演説や、その他に消費者の立場から表現の自由について考えるイベント等を実施しております。 貴社で販売を取りやめる根拠とする「CEROレーティング」 3) は、特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構によるゲームソフトの表現内容にもとづき、対象年齢等を表示する制度です。国内で販売される業務用ゲームソフトを除く家庭用ゲームソフト等が年齢区分マークの表示対象となっております。ゲームソフトに含まれる表現内容による対象年齢の区分を表示し「安心して購入し、楽しんでいただくこと」が目的の制度です。特に「Z」指定は18歳未満に対して販売や頒布をしないことを前提とする区分で、「安心・安全」を確保するために強い制約の指示が既になされています。 「Z」指定ゲームソフト(以下、当該商品)の販売においては、貴社がこれまでに18歳以上を販売対象とする旨の表示や購入時の確認等の販売ルールに沿って対応をしてきたことで、「安心・安全」な買い物を十分に確保できていると考えております。しかし当該商品の販売そのものを中止することは、当該商品を購入しても問題がない18歳以上の消費者の購入機会をいたずらに制限するだけであり、貴社の掲げる「来店されるすべてのお客様に、より安心・安全にお買い物をしていただく環境を提供する」ことに資するものではないと考えております。 また、CEROレーティングに限らず各種レーティング制度の年齢指定のみを理由に商品の取り扱いの可否を判断することはレーティングの制度の目的から逸脱すると認識しています。制度の理念を尊重していただくと共に、「Z」指定のゲームを一律に販売対象からは外さず、少なくともオンライン販売等、消費者の購入機会を確保していただくことを要望いたします。 上記を踏まえ、貴社に要旨記載の二項目を要望いたします。

1) ノジマ全店舗、 CERO 「 Z 」指定ソフトを 4 月 1 日より販売中止 - https://www.nojima.co.jp/news/category/press/160341/ 2) AFEE(エンターテイメント表現の自由の会)団体概要 - https://afee.jp/about/overview/ 3) CEROレーティング制度 - https://www.cero.gr.jp/publics/index/17/

特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構宛要望書

特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構 理事長 島田仁郎 殿

エンターテイメント表現の自由の会 代表 坂井崇俊

要望書

【要旨】

貴法人がレーティング「Z」指定をしたゲームソフトについて、株式会社ノジマが同社の展開する量販店の全店で販売を中止し、オンラインショップでも取り扱いを順次中止する旨を2023年4月1日に発表 1) しました。「一般市民やユーザーに対しゲームソフトの選択に必要な情報を提供」し「安心して購入し、楽しんでいただく」ためのCEROレーティングが商品排除の基準に用いられることは不当な扱いと認識しており、ユーザーの立場としても望ましくないと考えます。そのため貴法人に対して下記一点を要望いたします。

  1. 「CEROレーティング」の意義や目的の啓発・啓蒙をゲームソフトを取り扱う事業者やユーザーに広く行なうこと

【詳細】

弊会は2013年からマンガ・アニメ・ゲームなどのエンターテイメント表現の自由を守り、消費者の権利・利益を守る活動を行っている団体 2) です。 地方議員に表現の自由を守るよう要望する「#表現の自由を守るための約束」の活動、年二回行っているコミックマーケット前での超党派街頭演説や、その他にユーザーの立場から表現の自由について考えるイベント等を実施しております。 弊会でも青少年健全育成等の観点から、コンテンツに対してレーティング(対象年齢表示)とそれに基づくゾーニング(販売制限・区分陳列等)が求められている実態を把握しています。貴法人の「CEROレーティング」は、ユーザーがゲームを「安心して購入し、楽しんでいただく」ための目安として機能していると認識しています。しかし、本件における株式会社ノジマの措置は、この制度への理解が不十分であり、また、制度の濫用にも繋がりかねないと考えます。 CEROレーティング「Z」指定は18歳未満に対して販売や頒布をしないことを前提とする区分であり、自治体の条例によっては未成年者への販売や頒布に罰が課せられるほどに強い制約となっていますが、それもひとえに「一般市民やユーザーに対しゲームソフトの選択に必要な情報を提供し、青少年の健全な育成を計り且つ社会の倫理水準を適正に維持する」目的に沿っているからであり、特に前半の「ユーザーに対しゲームソフトの選択に必要な情報を提供」することは、弊会が目的として掲げる「消費者の権利・利益を守る」ためにも有用な手段の一つであると考えております。しかしながら、「Z」指定をされたことを理由に市場からゲームが排除されてしまうと、本来そのゲームの購入に問題がない成人ユーザーが購入し、楽しむこともできなくなってしまいます。「CEROレーティング」は不適切なゲームを排除するための基準ではなく、各ユーザーが適切なゲームを安心して選ぶための制度であることの啓発・啓蒙をゲーム販売業者、メディア、一般市民やユーザーに向けて広く行われることを要望いたします。 「Z」指定を理由にした店頭およびオンライン販売の中止措置など、CEROレーティングを商品排除の基準に用いたり、レーティング指定を受けたゲームを殊更に「不健全」「有害」と評したりするようなことはCEROレーティングの意義から逸脱した不当な扱いと認識しています。こうした不当な扱いについては、貴法人としても毅然とした態度を取ることを願っております。貴法人の取り組みが正しい形で理解され、レーティングの存在と有用性が広く受け入れられることを期待します。 上記を踏まえ、貴法人に要旨記載の一項目を要望いたします。

1) ノジマ全店舗、 CERO 「 Z 」指定ソフトを 4 月 1 日より販売中止 - https://www.nojima.co.jp/news/category/press/160341/ 2) AFEE(エンターテイメント表現の自由の会)団体概要 - https://afee.jp/about/overview/

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