AFEEでは、香川県で行われている「香川県こども計画(素案)」についての意見を提出致しました。Discordに寄せられた会員の皆さんの意見をベースに、Discordの公開役員会で議論致しました。
「香川県こども計画(素案)」への意見
エンターテイメント表現の自由の会 代表 坂井崇俊
弊会は「香川県こども計画(素案)」について意見致します。
p.76 こどもの情報モラル教育の充実とネット・ゲーム依存対策の推進
(2) ネット・ゲーム依存対策の推進
① 未然防止のための正しい知識の普及啓発
こどもの心身の発達に悪影響を及ぼす可能性のあるネット・ゲーム依存については、市町、学校、保護者などと協力し、社会全体で対策に取り組む必要があり、依存状態に陥ることを未然に防ぐため、正しい知識の普及啓発を図ります。
≪意見要旨≫
本計画案において、「ネット・ゲーム依存」を未然に防ぐための取組を推進するとする記載は、当該概念について治療や予防に関する確立した科学的根拠が存在しないとの政府答弁が示されている現状を踏まえると、行政施策として不適切であることから、表現の見直しを行うべきである。
≪意見詳細≫
本計画案では、「こどもの心身の発達に悪影響を及ぼす可能性のあるネット・ゲーム依存」について、市町、学校、保護者等と連携し、依存状態に陥ることを未然に防ぐため、正しい知識の普及啓発を図るとされている。
しかしながら、「ゲーム依存」「ネット依存」については、第204回国会参議院内閣委員会(令和3年3月16日)において、厚生労働省の政府参考人が「現時点で治療、予防に関する確立した科学的根拠、科学的知見は承知していない」と明確に答弁している。すなわち、当該分野については、医学的・科学的に確立された定義や予防手法が存在していないことが、政府として公式に示されている。
このような状況下で、「依存状態に陥ることを未然に防ぐ」とする表現を行政計画に盛り込むことは、科学的根拠が確立していない概念を前提に、特定の生活様式や娯楽利用を問題視する価値判断を事実上正当化するおそれがある。これは、ゲームやインターネットの利用そのものを一律に有害視する誤解を社会に広め、子どもや保護者、教育現場に対して過度な不安や萎縮を生じさせかねない。
よって、科学的根拠が確立していない現状を踏まえ、「未然に防ぐ」といった断定的表現は削除又は修正し、少なくとも行政が特定の価値判断に基づく介入を行うかのような誤解を招かないよう、記載内容を見直すべきである。
参考資料:
https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=120414889X00420210316¤t=-1