マンガ・アニメ・ゲームの表現の自由を守るための消費者団体

AFEE エンターテイメント表現の自由の会

「いしかわ男女共同参画プラン2026」(案)への意見

AFEEでは、石川県で行われている「いしかわ男女共同参画プラン2026」(案)についての意見を提出致しました。Discordに寄せられた会員の皆さんの意見をベースに、Discordの公開役員会で議論致しました。

「いしかわ男女共同参画プラン2026」(案)への意見

エンターテイメント表現の自由の会 代表 坂井崇俊

弊会は「いしかわ男女共同参画プラン2026」(案)について意見致します。

P46
【施策の方向】
(1)ジェンダーに基づくあらゆる暴力の根絶に向けた対策と被害者支援の推進
  ①ジェンダーに基づく暴力(*7)根絶に向けた意識啓発
 ・青少年の健全な育成のため、「いしかわ子ども総合条例」を踏まえ、有害図書等の指定制度の効果的な運用に努めるほか、子どもが安全に安心してインターネットを利用できる環境整備を推進します。

≪意見要旨≫
男女共同参画計画において「有害図書等の指定制度の効果的な運用に努める」と記載することは、「いしかわ子ども総合条例」の青少年健全育成に基づく制度の枠組みを、男女共同参画施策の中に位置付けるものであり、制度目的との整合性を欠く。
表現規制的措置を男女共同参画政策の手段として用いることは不適切であり、「効果的な運用」は行政による指定の拡大や恣意的な運用を招くため、本記載は修正または削除すべきである。

≪意見詳細≫
本計画案では、「有害図書等の指定制度の効果的な運用に努める」と記載されている。しかし、有害図書の指定制度は、通常、青少年の健全育成を目的とする「いしかわ子ども総合条例」に基づき運用される制度であり、その趣旨は青少年保護にある。
これを男女共同参画計画の施策として位置付けることは、制度本来の目的とは異なる政策目的、すなわちジェンダー施策の一環として表現物規制を活用することを意味しかねない。「効果的な運用」という表現は、行政による指定の拡大や恣意的な運用を招く恐れがあり、制度目的の拡張的解釈、すなわち事実上の目的外活用につながりかねない。
特に男女共同参画の文脈において「有害」概念が用いられる場合、その判断基準が「固定的性別役割分担の助長」や「ジェンダーバイアス」といった抽象的概念と結びつく危険がある。そうなれば、本来青少年保護に限定されるべき有害指定制度が、表現内容に対する行政の価値判断を反映させる手段として機能する懸念がある。

表現の自由は、たとえ不快・不適切と評価され得る表現であっても原則として保障されるものであり、既存の条例制度の運用を他の政策目的と結びつけることは、表現活動に対する萎縮効果を生じさせかねない。
よって、本計画において有害図書指定の運用を位置付けるのは適切ではなく、制度の運用は必要最小限に留めるべきである旨を明記し、表現の自由および成人の知る権利を尊重するか、または本記載を削除すべきである。

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