AFEEでは、千葉県で行われている「第6次千葉県男女共同参画計画(原案)」についての意見を提出致しました。Discordに寄せられた会員の皆さんの意見をベースに、Discordの公開役員会で議論致しました。
「第6次千葉県男女共同参画計画(原案)」への意見
エンターテイメント表現の自由の会 代表 坂井崇俊
弊会は、エンターテイメント分野における表現の自由および消費者の利益の観点から、「第6次千葉県男女共同参画計画(原案)」について意見致します。
p.58 基本目標Ⅲ 誰もが安全・安心に暮らせる社会の実現
施策の基本的な方向3 性に起因する人権侵害を許さない社会環境づくり
青少年を有害情報に近づけないよう取締りのほか、児童買春や児童ポルノ等の取締りを強化します。
青少年を有害図書やインターネット上の有害情報などの有害環境に近づけない、利用させないための取組を推進し、青少年を性的被害から保護します。
≪意見要旨≫
「有害図書」、「有害情報」の定義を明確にするべきである。
≪意見詳細≫
本施策において用いられている「有害図書」および「有害情報」は、その範囲が不明確であり、解釈次第では児童の権利に関する条約やこども基本法が保障する表現の自由および知る権利を不当に制約するおそれがある。
とりわけ、「有害環境に近づけない、利用させない」との表現は、具体的な定義が示されないままでは過度に広範な規制や恣意的な運用につながりかねない。
有害情報の定義について、例えば「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」の「青少年有害情報」などの範囲に限定する旨の注釈をつけるべきである。また、「有害図書」についても、条例等により指定された範囲に限る旨を明確にすべきである。
定義を明確にしないまま取締りを強化した場合、必要以上の規制や過剰な萎縮効果を生むおそれがある。
p.59 施策の基本的な方向4:メディアにおける女性や子ども等の人権への配慮
デジタル化の進展やSNSなどのコミュニケーションツールの更なる広がりに伴い、様々なメディアを通じて性に関する情報に触れる機会が増えており、女性や子ども等が性に関する暴力を受ける可能性も増加しています。
そのため、女性や子どもの人権を侵害する違法なメディア情報の取締りを強化するほか、インターネットを利用する人自らが被害を防止できるように情報活用能力やメディア・リテラシーの学習機会の充実を図ります。
≪意見要旨≫
本項目のタイトルに用いられている「配慮」という用語は不明確であり、表現の自由に対する過度な萎縮効果を招くおそれがあるため、より法的に明確な表現に改めるべきである。
≪意見詳細≫
タイトルに含まれる「配慮」という用語は、その具体的内容や法的基準が不明確であり、解釈次第では行政による主観的判断に基づく表現活動への介入や、事業者・表現者に対する過度な自主規制を誘発するおそれがある。本文において「違法なメディア情報の取締り」と明記されている以上、施策の対象はあくまで法令により違法とされる情報に限定されるべきであり、「配慮」の有無を基準とするかのような誤解を与える表現は避ける必要があると考える。
また、「性に関する暴力を受ける可能性の増加」という文脈においても、実在の人物に対する権利侵害を伴わないマンガ・アニメ・ゲーム等の創作物(フィクション)までが取締りや介入の対象と受け取られることがないよう、表現の自由および創作活動への配慮が明確に示されるべきである。
以上を踏まえ、本項目のタイトルについては、「配慮」といった抽象的な表現を用いるのではなく、施策内容に即した、より客観的かつ法的に明確な表現に改めるべきであると意見する。