AFEEでは、埼玉県戸田市で行われている「戸田市インターネット上の誹謗中傷等の防止に関する条例(案)」へのパブコメを提出いたしました。Discordに寄せられた会員の皆さんの意見をベースに、Discordの公開役員会で議論致しました。
戸田市インターネット上の誹謗中傷等の防止に関する条例(案)」についての意見
代表 坂井崇俊
弊会は戸田市インターネット上の誹謗中傷等の防止に関する条例(案)」について以下の通り意見致します。
1.制定の趣旨と目的
インターネットの普及により、誰もが、あらゆる場所で世界とつながり、様々な情報を瞬時に入手することが可能になった反面、匿名性や不特定多数性など、その特性に由来する誤った情報や嫌がらせによる風評被害、悪口等を言いふらし、他人の名誉や感情を傷つける誹謗中傷、プライバシー侵害等が安易に行われ、いじめの温床となる等の問題が深刻化しております。
「不特定多数性」という言葉を使用しているが、世の中で用いられている語句では無く、不明瞭であるため他の言葉に置き換えるべきである。
2 定義
この条例における用語の意義は、以下のとおりとします。
(1)誹謗中傷等とは、以下に示す情報をいいます。
②侵害情報に該当する可能性がある情報
6 基本的施策
市は、インターネット上で情報を発信する者の表現の自由に配慮しつつ、以下の施策を講じるものとします。
(4)そのほか、被害者及び行為者を発生させないための施策
6.基本的施策においては、直接的に表現の自由と競合する施策は存在しないものと理解しているが、万が一、プロバイダへの削除要請等、表現の自由を直接的に脅かす施策を検討しているのであれば、誹謗中傷等の定義が「②侵害情報に該当する可能性がある情報」と広く、適切でない。
国の「プラットフォームサービスに関する研究会 誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ」においても誹謗中傷対策が取り上げられており、その検討の中で表現の自由の観点から実施されなかった施策については、本条例でも取り上げるべきではない。