昨日、NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」が放送中止になることが、
明らかになりました。詳しい内容は分かっていませんが、
報道が事実であれば、表現の自由を制約する行為として抗議致します。
以下、報道より引用
政府はかねてより、NHKに対して「花燃ゆ」は青少年の健全な育成を阻害すると申し入れており、今回、NHKがその意向を受入れ、番組を中止にする方針を政府に伝達したということです。
「花燃ゆ」は女優井上真央さんが主演、吉田松陰の末妹で後に久坂玄瑞の妻となる杉文を中心とした恋愛ドラマ。その中で、特に問題となっているのが、文が15歳の時に、松下村塾の塾生で屈指の才能を持った久坂玄瑞に嫁いだという部分。
関係者によると、時代背景が違うとはいえ、日曜日の夜8時という時間に、今の法律で禁止されている16歳未満との結婚を正当化するような番組が公共放送で流れるということは、青少年を健全に育成させるという観点から、とうてい許容できるものではない。また、兄である吉田松陰が倒幕をはかることが美化して表現されるなど、時の権力者である幕府が意図的に悪人として描かれているシーンも問題視されていたとのこと
NHK広報部は「特に決まった事実はない」とコメントしているが、前述の関係者によると、NHKとしては、NHK予算の承認が年度内に控えていること、また、国営放送としての立場を鑑み、「花燃ゆ」の放送を中止にする方向に傾いたこと。最終的には6月末をメドに番組を終了させるとのことだが、ストーリー自体は途中で終わらせることなく、途中のストーリーを短くすることで最後まで物語りは続けるとしています。
16歳未満の結婚問題では、赤とんぼ(三木露風作詞、山田耕筰作曲)の歌詞「15で姐やは嫁に行き」が問題視され、文科省が教科書への掲載を見送る通達をだすなど、まだまだ騒動は終わりそうにない
いつも、このような話が持ち上がるときに決まって出てくるのが
「青少年健全育成」という言葉です。青少年ぐらいの年齢で
”健全”に育っていること自体が不健全な訳あって、それを理由に
青少年の様々な自由を奪うことは間違っていると思います。
そもそも、今回の例を見てみれば、歴史ドラマであることは
明らかであり、そのドラマを見たからといって、まさか、15歳で
結婚できるからしようなどと思う人はまずいないわけです。
史実ではありますが、時代背景が違うことから、当時の状況は
当時の状況であるとして理解できるはずです。それを、現在の
法律に違反しているからということで禁止するのであれば、
例えば、犯罪ドラマなどもそもそも成立しないことになってしまいます
今回は放送局の自主規制という形で収まりましたが、
こういった自主規制は見えない形で、表現の自由を脅かしてきます
私たちは、こういった問題に対して、断固として立ち向かっていきたいきます
2015年4月1日
AFEE編集長
坂井崇俊
※画像はNHKのサイトより
AFEEでは、ささいな表現規制であっても自主規制で将来の大きな規制に繋がっていくことを危惧しています