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teacupのHP閉鎖騒動について


事件の概要

ブログや電子掲示板のレンタルを行っているteacupからイラスト、模型、フィギュアを載せた複数のブログに対して「児童ポルノまたはそれに類する疑いのある内容のある投稿がある」ことを理由に4月10日までにブログを停止・削除するという連絡が伝えられた。

事実

無料ブログteacupを利用している複数のユーザーに対して「外部機関より(中略)児童ポルノまたはそれに類する疑いのある内容のある投稿があるという指摘があり、昨今の社会情勢の変化等を鑑みた結果」4月10日までにブログを停止・削除するという連絡が運営会社から伝えられた。判明している連絡のあった主なサイトは以下

この連絡に対してユーザーが質問した結果、運営会社から「青少年保護の観点から削除対象」にしたという返信が返ってきている
※各種Tweetやblog等のメッセージから抜粋

問題点

  1. 実在する児童を用いない創作物は児童ポルノではないにもかかわらず「児童ポルノまたはそれに類する疑い」を理由としてブログの削除を求めている
    まず、現行の法律では実在する児童を用いない創作物は児童ポルノに含まれないことを確認したい。創作物を「児童ポルノまたはそれに類する疑いのある」としてブログを停止する法的根拠はなく、そのためか運営会社は規約の第何条に違反するかを明示していない。また、創作物を「児童ポルノまたはそれに類する疑いのある」と指摘した外部機関は法律を理解していない可能性がある。
  2. 創作物を児童ポルノとして含めるか否かを検討する児童買春・児童ポルノ禁止法(以下、法律)改正案が国会に提出された段階で自主規制が始まっている
    次に、運営会社が挙げる「昨今の社会情勢の変化等」のなかには自公維が提出した創作物を児童ポルノとして含めるか否かを検討する法律の改正案が念頭にあると思われる。しかし、改正案は創作物を児童ポルノとして含めると決定したものではなく「昨今の社会情勢の変化等」を理由としたブログの停止・削除は過剰な自主規制であると私たちエンターテイメント表現の自由の会は主張する。また、このような自主規制が本件を嚆矢として広まるのではないかと憂慮するものである。
  3. 運営会社が一部ユーザーからの質問に対して「青少年保護の観点から削除」すると連絡しており、問題点1と理由が異なる
    三点目として、運営会社が一部ユーザーに対して「青少年保護の観点から」ブログ削除を行おうとしている点である。青少年保護を目的とするのであれば18歳未満にふさわしくない画像を「詳細ページ」に載せる、パスワードをつけるなどの青少年に見せないようにする配慮で事足りる(このことは運営会社も認めている。)。また当初の理由と異なることを主張しており、運営会社も法律を理解していないのではないか。
  4. どの投稿に問題が存在したのか運営会社が明らかにしないため対策を行えない
    最後に、どの投稿に問題が存在したのかを運営会社が明らかにしない点が問題である。基準があいまいであるためユーザーはどのような画像の掲載が規約に抵触するのか把握できない。運営会社はteacup上に空のブログを用意することを申し出ているが、基準が分からない以上ユーザーはteacupを使い続けることは難しく、事実上の退去勧告となっている。加えて他ブログへの移行が難しいという指摘も見受けられる

私たちの主張

表現の自由を考えたとき、一番恐ろしいのは自主規制によって表現の自由が失われてしまうことです。法律であれば、明確に反対運動を行ったり、表現の自由が制限されていることを意識できます。しかし、自主規制は自分たちが表現の自由を失っているという事実に気付きづらいのです。さらに、皆さんも経験あるように、自主規制は法規制よりも強力な方向にどんどん拡大していきます。

今回の事象は、法案が提出されただけの段階であるにも係わらず、そして、法案の内容を誤って(意図的に?)拡大解釈した結果であり、自主規制の典型的なものだと考えています。大手ブログレンタル会社が今回のteacupに追随すれば、法律が通らなくても、法律が通った以上の効果をもたらすことになってしまいます。

私たちAFEEはこのような過度な自主規制には反対します。インターネットは我々一個人が全世界に容易に情報発信をすることが出来るようになった画期的な発明です。その情報発信の土台を担うブログレンタル会社は、多様な情報を発信する個人を認めるべきであり、今回のような措置は決して容認できるようなものではありません。

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